体の力を補うもの、複数人必要だったものを一人で行えるようにするもの等、近年では介護用品の発達も進んでいますが、やはり身体が不自由な人を安全に介助することは重労働であることに変わりはありません。
日々の肉体的疲労に加えて、夜勤や人材不足による厳しいシフトの他、新人の教育を任される等責任ある立場におかれることもあり、40代の介護職は、何かと心身に負担のかかる状況におかれがちなようです。
また、ある統計において、介護職の離職理由の一番に「人間関係」が挙がりました。介護する側の人間が心身に問題を抱えていては、有効な介護や満足してもらえるような介護を実現することは困難です。自身の心身の状態の維持にとどまらずに、同じチームとして、同僚の健康の維持にも気を配りましょう。介護する側やされる側、双方がよりよい生活を送れるように、日々の生活の中での挨拶や笑顔、そして何より会話を風通しよく行える環境であることが重要です。日々何か気付いたことを共有し、ごく小さな綻びもなるべく見逃さないように心がけることが大切です。
一見、無関係に見えるような事柄、どんな些細な出来事でもその後にどれほど大きな問題に繋がるか分かりません。自分自身や同僚の健康は、介助を必要とする人にとっての安全や安心に直結していると言っても過言ではありません。心身とも健康に送られる職場環境が、施設全体の雰囲気や実際の介助内容、そして利用者の方々の安全や安心に繋がります。